長崎県北部に位置する佐世保市。かつてはアメリカ海軍の軍港として栄え、現在も米海軍基地を有する港町です。
そんな国際色豊かなこの町で、本場アメリカのベーグルを全国に発信しているベーグル専門店があります。 「HAPPY TRAILS COFFEE(ハッピートレイルズコーヒー)」。異文化が入り混じるアメリカのローカルコーヒーショップをイメージし、アメリカ人女性のジルさんと共同創業者の橋口さんが2011年にオープンしたこじんまりとした空間には、ゆったりとしたあたたかい空気が流れます。
ここで生まれた「佐世保アメリカンベーグル」はその名の通り、ベーグルの本場 ニューヨークで日常食として食べられるニューヨークスタイルのベーグルをイメージしたもの。
とはいえ、大都市ニューヨークの街を動かすニューヨーカーが朝食として食べることの多いニューヨークベーグルは、1日のエンジンともいえるもの。豪快にサンドする具材やフィリングを支えるがっつりハード系なのが特徴です。「ふんわりと柔らかい食感や口溶けを好みがちな日本人の日常食にはなれない」と判断したジルさんと橋口さんは「日本人の日常食にもなれる、本場ニューヨークスタイルのベーグル」の追求を続けました。
地道な商品開発の末生まれた佐世保アメリカンベーグルは、一つひとつベイカーの手ごねで丁寧に焼き上げられ、無香料、無着色、保存料不使用。ずっしりとしたハード感を残しながらもっちりとした食感で、子どもからお年寄りまで安心して楽しめます。
佐世保市民に愛されるのはもちろん、基地で働くアメリカ人にも「これぞベーグル!」と太鼓判を押される、まさに日本人にもアメリカ人にも寄り添うニューヨークスタイルベーグルです。
プレーンベーグルを実食
きつね色の優しい焼き色に、程よい質量。皮目はしっかり、少し爪を立てると「パリッ」と心地よく響いて、焼き上がりの瞬間の小麦の甘く香ばしい香りが湯気と一緒に立ち上ります。弾力ある白い生地に触れると「早くちぎって頬張りたい」とウズウズしてしまうほどの引き感。
口の中でもまずパリッと皮目が弾けて、咀嚼を繰り返し、徐々に徐々に、ゆっくりゆっくりと口に広がって鼻に抜けていく小麦の香りと甘み。ニューヨークではサンドイッチとして食べるのが一般的なこともあり、余計な塩味や甘みはなく、どんな食材でも受け入れる懐の深さを感じます。
みずみずしい野菜や塩気の強い生ハムやサーモン、淡白なシュリンプやローストビーフ、ふんわりオムレツなんかを用意しても「どうぞ、乗っかっといで」と腕を広げてくれそう。ニューヨークのコーヒーショップみたいに、たくさんのクリームチーズフィリングを用意して、ディップ祭りしたいなぁなんて思ったり。そんなことを連想させる、まさにシンプルイズザベストのプレーンベーグルです。
HAPPY TRAILS COFFEEの新しい挑戦
HAPPY TRAILS COFFEEの軽食として、イートイン・テイクアウト販売していた佐世保アメリカンベーグルですが、実は2022年8月をもって店舗での販売を一時終了。ベーグルを地元に限らず全国へ発信すべく、新しい挑戦としてクラウドファンディングを行っています。
オープンから11年間イートインとテイクアウト販売を中心に行ってきた同店にとっては大きなシフトチェンジですが、ベーグルファンに向けたECショップの拡充や飲食店への卸売り、ふるさと納税の返礼品など、さまざまな形で全国に佐世保アメリカンベーグルが広がっていくのは楽しみですね!
クラウドファンディングでは、支援に応じて佐世保アメリカンベーグルのお返しをいただくことができます。本記事で紹介したプレーンベーグルのほか、ココアや抹茶ホワイトチョコなど、まさに日本人好みのフレーバーのニューヨークベーグルをお試しできるのはうれしいところ。
クラウドファンディングページでは、HAPPY TRAILS COFFEEの誕生背景や創業者のジルさん、橋口さんのストーリーが詳細に紹介されています。
ぜひチェックしてみてください。
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